大清水から三平峠越え
年月日 平成20年08月09日(土)
天候 晴れ
場所 群馬県片品村
ルート 大清水→(60分)→一ノ瀬休憩所→(60分)→三平峠→(15分)→三平下→(60分)→沼尻→(70分)→長蔵小屋→(15分)→小渕沢田代分岐→(60分)→沼山峠休憩所                                 歩行距離(15.0キロ)、所要時間6時間30分(休憩時間含む)
その他 予定していた山歩きツアーが急遽中止となり、前回出かけたばかりだが、尾瀬の大清水から三平峠へ抜けるルートを歩いてみることにした。これは6年前に出かけたものの大雪に阻まれ断念したルートで、今回はそのリベンジでもある。三平峠までの標高差570mは左程厳しいとは感じなかったが、三平下から尾瀬沼を一周し、沼山へ抜けるトレッキングルートの方が、容赦なく照りつける日差しの影響で頭が朦朧とするなど苦しく感じられた。しかし、それでも大清水から沼山まで15キロを約6時間で歩き切って満足の行く一日となった。

詳細地図はこちらから(尾瀬保護財団さま提供)


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スライドショウの開始
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今日も直行バスで尾瀬へ。大清水ルートを歩いてみます。
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午前4時15分、大清水に到着です。
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休憩所も当然ながら開いていません。
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鳩街峠に人気が集中する中、意外と静かに歩けるコースです。
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さあ、このゲートをくぐってスタートします。
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尾瀬沼方面へ向かいます。
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ウバユリのようです。花の咲く頃には葉が落ちてしまうので、葉(歯)が無い、ということが「姥」のイメージになったとか。
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カラマツソウです。
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このような道が延々と続きます。徐々に徐々に上っているのです。
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ミヤマシシウドです。
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ヨツバヒヨドリです。もしかしたらフジバカマかも(^^;;。
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振り返ります。まだ誰も歩いていません。
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マツヨイグサのようでもあるのですが。
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???
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一ノ瀬休憩所が見えてきました。
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まだ朝の5時半。営業していません。
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息の上がりを暫しここで休めます。
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さあ、ここからが三平峠への登山道です。
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大半が木道が敷設されていて歩き易いです。
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でもたまにはこんな道も。大雨になると川になりそうです。
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小さな滝がありました。6年前にもここで写真を撮った記憶が。
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余り人を恐れない鳥が、目の前で餌をついばんでいました。キビタキ?、ジョウビタキ?。
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暫くこの鳥と遊んでいました。
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岩清水です。飲めますよ。
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ソバナです。
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樹木が途切れた合間から至仏山が見えました。
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平らなところに出るとホッとします。日差しが強くなってきました。
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奥鬼怒の物見山方面だと思われます。
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終盤は歩き易い木道が続きます。
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さあ着きました、三平峠です。そっけない看板だこと。
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平成19年に“29番目の国立公園”として指定された尾瀬国立公園ですが、まだ日光になっています。
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さあ、尾瀬沼に向けて下ります。
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途中、樹木の間から尾瀬沼が見えました。
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三平下です。休憩所が見えてきました。
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尾瀬沼休憩所です。
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一応三平峠越えは終わり、次は尾瀬沼トレッキングにスタートします。
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ヤマオダマキです。
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燧ヶ岳が尾瀬沼に映えて実に美しいのです。
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右にパンしても穏やかな風景が続きます。
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燧ヶ岳をアップで。
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ハリブキです。
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静かな湖面に浮かぶ水草と光る湖面が美しかったので。
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同じ場所を望遠で。
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小沼に入りました。夏場はこのコバギボウシのオンステージのようです。
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燧ヶ岳に向かう木道を狙ってみました。
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キンコウカです。
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この群生が秋の尾瀬を草紅葉色に染めるのです。
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モウセンゴケです。
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まるでモウセンゴケの林ですね。
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池尻休憩所が見えてきました。
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これからノアザミがメインの花になってくることでしょう。
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燧ヶ岳と池尻休憩所。
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池尻から対面を眺めます。真ん中のチョッと飛び出た山は、奥鬼怒の山だと思われます。
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ワタスゲももう終わりを迎えています。
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湖畔に咲くオゼミズギクです。
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ワレモコウです。
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同じく。
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イワショウブの清楚な花が。でも、実は真っ赤なんですよ。
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さあ、尾瀬沼北岸を歩きます。
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サワギキョウです。
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大入洲半島辺りからの尾瀬沼です。
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リンドウです。
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朝露に濡れるオトギリソウです。
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浅湖湿原を歩きます。
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右方には長蔵小屋が見えてきました。
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大江湿原に入りました。もうニッコウキスゲの時期は終っていました。
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所々に色鮮やかなコオニユリが見られました。
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メタカラコウ、若しくはオタカラコウです。
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長蔵小屋売店のベンチを借りて昼(朝)食にしました。
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手作り弁当です。ご飯はコンビニおにぎりで。おかずは鮭の塩焼きとチーズハンバーグです。野菜はプチトマトで(笑)。
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食事を終えて出発です。目の前には何時もあの燧ヶ岳が。
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もう高原には秋の気配が。
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これはツリガネニンジンです。ソバナと良く似てますね。
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ワレモコウです。本当に不思議な形をしています。
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ワタスゲです。別名スズメノケヤリと言います。
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今日初めてニッコウキスゲを見つけました。もう朽ちかけようとしています。
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大江湿原を歩きます。直射日光が容赦なく照りつけています。草いきれでムンムンしています。
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小渕沢田代分岐で小休止です。兎に角暑いのです。
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さあ、最後の登りに突入です。沼山峠目指して。
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ヤマハハコです。
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展望台から尾瀬沼を眺めます。樹木が生長して全体像が見渡せません。
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沼山峠をどうにか登り切り、下りに転じます。
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沼山峠休憩所に午前11時15分にゴールです。
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沼山峠からここ御池までは路線バスで。帰りの直行バスはここから出ます。
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時間が相当余ったので、先程食べたのは朝御飯として、今度は昼食を。
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まだ時間が余るので、御池バス停の近くにある御池田代の湿原を散策します。
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白いコバギボウシを見つけました。
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最後に名前の分らない木の実を撮ってしまいました(笑)。

 予約していた北八ヶ岳「横岳」のツアーが、催行に必要な人数が集まらなかったらしく中止になった。この時期のツアーは南北アルプスなどの有名な山々に人気を奪われ、どうしてもマイナーで且つ初級のこのような山は敬遠されがちだ。また、別に申し込んでいた尾瀬ブナ林の下草刈りボランティアも抽選に漏れて当てが外れてしまった。他の目ぼしいツアーも既に満員になっている。こうなったら今回も夜行直行バスで尾瀬の山を登ってみることにしよう。上級者の山「燧ヶ岳(ひうちがたけ)」は別の機会に譲り、今回は大清水から三平峠を越え尾瀬沼へ抜けるコースを歩いてみることにする。このルートは6年前の11月に歩いたことがあるが、時ならぬ大雪に見舞われ、木道と地表との段差も分からぬくらいの積雪になって、途中で断念した苦い思い出がある。

 前回の「至仏山」の時と同様、仕事を終えると早々にアパートに戻り、翌日のお昼の弁当を作って新宿へ向かう。出発は22時30分。24名の乗客を乗せた窮屈な中型直行バスは、練馬から関越に入ると何時ものように高坂SAでトイレタイムを取った後、東松山ICを降りて一般道を沼田方面へ向かう。途中、沼田市内の名も知らぬ公園で二度目のトイレ休憩を取ると、まだ漆黒の闇の中、午前3時15分には早々と尾瀬戸倉に到着する。

 早く着き過ぎ、鳩待ゲートはまだ開いていない。急遽、ゲートの無い大清水ルートの我々を先に送ってもらうことになる。大清水到着は午前4時15分。まだ真っ暗な大清水登山口である。暗い中でパンをかじりながら身支度を整え、軽くストレッチをやって午前4時45分にスタートを切る。長袖1枚と短パンのスタイルでは涼し過ぎるくらいの気温だ。

 まずは薄暗い登山道を一ノ瀬休憩所へ向かう。道幅は広く勾配は緩やかで歩き易いが、緩やかな登山道歩きというのも長時間となると意外ときついものである。空がやや明るくなってきた午前5時35分、少々息を切らせながら一ノ瀬休憩所に着く。まだ扉の閉まったままの休憩所で一服燻らせて、本格的な登山道を三平峠へ向かう。

 登山道は時折露出した岩場の登りもあるが、大半は木道が設置されていて勾配も極端ではなく歩き易い。スタートの大清水から三平峠までの標高差は570m。先程の一ノ瀬休憩所までで約230m稼いだので、残り340mの標高差を登り切れば良いわけだ。今回も自分のペースでゆっくりと登る。登山道は樹木に覆われ眺望は利かないが、時折樹木が途切れ周辺の山並みを見渡すことができる。天気は青空が覗き始め、真夏の太陽が容赦なく照り付け始めた。しかし、吹き渡る風は涼やかで、季節の移ろいを肌で感じることができる。

 中盤にかけてつづれ折りの勾配の急な登山道に汗を搾り取られるが、終盤にはだんだん穏やかな木道となり、午前6時55分、一ノ瀬休憩所からほぼ1時間で三平峠に到着する。峠は日光国立公園の標識が立っているだけの殺風景なポイントであるが、6年前断念した場所だけに感激もひとしおだ。他の登山者に証拠写真を撮って頂くとすぐさま三平下へ向けて下山を開始する。

 峠から15分も下れば三平下の尾瀬沼休憩所に出る。ここで昼食でもと思ったが、時間はまだ午前7時15分。世の中はまだ朝食の世界である。かといって、ここに長居する必要も無いので、煙草を1本燻らせると、尾瀬沼周回コースのトレッキングにスタートすることにする。

 尾瀬沼を時計回りに回る。尾瀬沼南岸の木道は朽ちかけたものが多く、少々歩き辛い。しかし、まだ早い時間のため、ほとんど対向ハイカーに出会わないだけ有り難い。この尾瀬沼に面した狭い朽ちかけた木道上で対向者と出会った時の大変さをご想像頂きたい。右手には紺碧の青空の中に燧ヶ岳が鎮座し、尾瀬沼にその雄姿が映り込んでいる絵は実に見事なものだ。小さいが山野草の豊富な小沼湿原を過ぎると沼尻休憩所へ到着する。午前8時20分である。

 以前6月に訪れた時には沼尻休憩所周辺でチングルマが多く見られたが、今回は全く見る事ができない。季節は移り、今の植生はコバギボウシがメインのようで、至る所で我が世の夏とばかりに咲き誇っている。見回すと沼尻休憩所の前面には燧ヶ岳が威風堂々の佇まいで鎮座している。標高は2356m。難所の多い山だけに、今の私の技量と体力ではかなり無理があるようだが、何時しか山小屋泊まりで挑戦してみたいと思っている。

 ここでも昼食は後回しにして先を急ぐ。ここからは尾瀬沼北岸を歩くことになる。木道の整備は行き届き、左程の急勾配も無いので気持ち良く歩ける。今度は右手に尾瀬沼と皿伏山を眺めながら歩き、やや大きな浅湖湿原を過ぎると程なく大江湿原に入る。しかし、三平峠を登り降りし、更に尾瀬沼を1周し、既に5時間近く歩きっぱなしだと当然の如く疲労が溜まってきた。木陰は涼しいものの、直射日光の暑さから足の運びがだんだん遅くなり、尾瀬沼ビジターセンターに到着したのは午前9時半を回っていた。

 ポイントポイントの数分の休憩以外は休んでいなかったので、ここ長蔵小屋売店で早目の昼食を兼ねて長めの休憩を取ることにする。真っ青な空と白い雲、燧ヶ岳の雄姿と美しい草花、そして爽やかな風と静寂をおかずに、昨夜作ったお手製の弁当を広げる。何よりもこれだけの好条件の中での食事なんて滅多にあるものじゃない。豪華な演出と粗末な食事に乾杯である(笑)。ここで30分近く体を休ませる。帰りのバスは御池発午後2時50分である。まだまだ余裕はあるが、突発的な事態が発生しないとも限らないため、早目のスタートを切ることにし午前10時には腰を上げる。

 最後の湿原、大江湿原を縦断する。以前はこの湿原のニッコウキスゲの群落の中を歩いたこともあったが、時期が外れ、今回は朽ちかけた2〜3本を見かけたのがニッコウキスゲの今年最後の姿であった。ところで、季節が良い時期の湿原歩きは確かに気持ちが良いが、直射日光を遮るものの無い炎天下の湿原歩きはかなりきついものだ。ムンムンとむせ返る草いきれの中を長時間歩いていると、汗が噴出し頭が朦朧としてくる。あと少しだ頑張らなければ!、と自分を鼓舞しながら歩く。

 さあ、この沼山峠を越えればゴールの沼山峠休憩所だ。標高差は僅かしかないが、落ちてきた体調にこの上りは堪える。他のハイカーにどんどん追い抜かれていくが、ここはマイペースで無理をしないことにし、遅々としたペースで登って行く。そして気力を振り絞り、午前11時15分に沼山峠休憩所にどうにかゴールを果たした。全行程15キロ、所要時間6時間半の、私にとっては少々きついロングトレイルトレッキングとなった。

 沼山峠休憩所で暫く休憩した後、帰りの直行バスの出発地点である御池へ路線バスで向かう。御池着は午後12時。マイペースで歩いたつもりが何時の間にかハイペースになったようで、帰りのバスの出発までまだ3時間近くある。それからは、2時間前昼食を長蔵小屋で食べたばかりであったが、山の駅「御池」でも再び無理やり昼食を取ったり、近くにある御池田代の湿原を彷徨ったりして時間を潰し、午後3時東京へ向けて帰路に付いたのだった。

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