山登りの日の天気図に傘のマークが付いているとガックリとくる。雨の日の山登りはそれなりに自然と一体化できて決して嫌いでは無いのだが、如何せん道具が増えるのが辛い。レインスーツなどの雨具は当然ながら、スパッツの着脱が面倒だし、場合によっては簡易アイゼンが必要になる場合もある。しかし何と言っても辛いのはカメラを一眼レフからコンパクトカメラに替えざるを得ないことだ。また週末に雨の周期が巡ってきた。山梨県甲斐市の羅漢寺山も雨に違いない。
参加者30人を乗せたツアーバスは7時30分に新宿を出発する。中型バスのため満席のやや窮屈なツアーである。バスは中央高速をひた走り、途中境川PAでトイレ休憩を取り、甲府昭和ICを降りると一路山梨・秩父多摩甲斐国立公園の「昇仙峡」目指して進む。渋滞も無く10時には昇仙峡ロープウェイ乗り場に到着した。ところが、雨の予報の筈が幸いなことに時折薄日の射す暖かい天気である。
ストレッチを済ませロープウェイでパノラマ台まで上る。展望台からは遥か西方に雪を頂いた鳳凰三山や甲斐駒ヶ岳、北には特異な山容の瑞牆山、金峰山が霞の中にうっすらと眺められる。南に見える筈の富士山は全く望めない。
羅漢寺山は標高1058mで弥三郎岳、展望台、パノラマ台を総称して羅漢寺山と呼ぶ。当初はメインの弥三郎岳を登るものと考えていたが、痩せ尾根の両側が切り立った崖で危険というガイドの判断で、弥三郎岳はパスし白砂山に向かうことになる。体験してみたかっただけに残念である。
パノラマ台から20分も歩けば白砂山である。白砂山は山と言うより白い花崗岩の狭いピークで、昇仙峡に向かって垂直に切り立っている。ここからは登ることのできなかった弥三郎岳が対面に良く見えるが、足元は滑りやすい岩盤なので些か腰が引ける。
白砂山から元来たルートに戻り下山を始める。下山道は落葉の絨毯で非常に歩き易い。途中白山展望所で鳳凰三山を眺めながら昼食を取る。薄曇の中での昼食は暑くも寒くも無く気持ちが良い。
20分間の短い昼食を終えると後は下山するだけだ。ほぼ1時間半、樹林帯の中の長丁場の下りとなる。今回はロープウェイで山頂付近まで登ったせいで、山登りと言えるほどの上りはほとんど無く、99%は下りという少々物足りない山歩きとなった。
昇仙峡の長潭橋付近に下山したのが14時半。その頃からポツリポツリと雨が降り始めた。急ぎストレッチを済ませるとバスに乗り込み湯村温泉へ向かう。のんびりと汗を流した後の中生が実に美味かった。
物足りなくはあったが、天気も崩れず、ペース配分もゆっくりでそれなりに楽しめた山歩きであった。果たして次回の高山登りのトレーニングになったのかどうか些か心配ではあるが。