前回のクロカンの余りの不甲斐なさにリベンジをと思ったが、経済的に苦しいという自分勝手な理由を付けて、今回は暖かい近場の山を歩いてみることにした(^^;;)。仕事のスケジュールとツアーの日程を重ね合わせ、雪の無い低山を探してみると、静岡県沼津市と伊豆の国市に跨る標高410mの低山「発端丈山(ほったんじょうやま)」の登山ツアーが検索できた。山頂からの内浦湾と富士山の風景が見事であると言われる「静岡の百山」のこの山を今回は登ってみることにしよう。
朝から曇天で余り天気は良くない。今日は午後から荒れ模様の天気になり大雪になる可能性があると天気予報は伝えている。雨中、雪中の山登りを考えると憂鬱になってくるが、張り切って登ってみることにしよう。
ツアーバスは午前8時に何時もの如く新宿を出発する。今回は当初20名の参加者をマイクロバスに詰め込んでのツアーと聞いていたのだが、豈(あに)図(はか)らんや、主催者側のミスで中型バスが配車されてしまったため、急遽席替えが行われ、一人2席のゆったりとした行程となった。ラッキー\(^^\)(/^^)/チャチャチャ。
バスは東名高速を順調に走り、途中足柄SAでトイレタイムを取った後、沼津ICを降りて市街地を抜け、スタート地点の葛城山パノラマパークへ着く。ここからロープウェイに乗り換え葛城山山頂直下の展望台まで上る。天気は薄日の射す天気で思ったほど寒くなく、厚手の防寒ジャケットは脱ぎ、フリースの中綿ジャケットで丁度良い。展望台からは遥か彼方に沼津市街がくっきりと眺められるが、残念ながら富士山はぶ厚い雲の中から顔を覗かせてくれない。
展望台でストレッチ運動をやった後、一旦葛城山山頂まで登り、発端丈山に向けて今度は葛城山を200mほど下る。葛城山の北側斜面の登山道にはまだビッシリと残雪が残っており、全員が足元に注意しながら恐る恐る下山する。まさか伊豆の山に残雪が残っていようとは。30分ほど冷や汗物で雪道を下ると一旦平坦な林道に出る。
ここで小休止を取り、今度は発端丈山へ登り返す。かなり急な登山道であるが、落葉の絨毯に覆われた山道は歩き易く、ガイドのペース配分が絶妙で、距離も短いので余りきついとは感じない。30分ほど汗を流すとやや開けた鞍部があり、ここで昼食となる。相変わらず薄日が射して風も無く、あの荒天の天気予報はどうなったのだろう。
約25分間の昼食を終えると、予定外ではあるが、脇道にある真言宗高野山の末寺「益山寺」を訪れてみることにする。境内には県指定天然記念物の根回り5.5m、樹齢900年の大楓と、市指定天然記念物の根回り5.3m、樹齢400年の大銀杏が他を圧倒するかのように2本並んで立っている。とりわけ大楓は見事で、幹には太い瘤が幾重にも浮き出ていて、時代の流れに思いを馳せる。
踵を返し元来た鞍部に戻り、再び発端丈山山頂を目指す。山頂が近づくに従って勾配も急になり、息が切れ始めるが、長くは続かずものの10分も汗を流せばそこが発端丈山の山頂である。山頂からは内浦湾に浮かぶ淡島と沼津市街地がくっきりと見渡せるが、富士山は相変わらずぶ厚い雲の中である。10分ほど休んで発端丈山を下ることにするが、ここからはかなり長丁場の下りとなり、おまけにここにも残雪がかなり残っていて、其々に不安を抱えながらの下山となる。
案の定、下りの登山道は至る所で凍て付きそしてぬかるんでいる。登山靴の底にはぶ厚く泥がへばり付き、ブレーキが効かない。そんな状況が延々と続き、至る所から転倒者の悲鳴が聞こえてくる。私はどうにか転ばずに無事下山する事ができたが、それでも冷や汗物の下山であった。約1時間かけて標高差450mを下りきり、三津の港に下山したのが午後2時40分であった。
靴の泥を落とし、再びバスに乗り込んで沼津市内にある天然温泉「駿河の湯」へ向かう。我々がバスに乗ったのを見計らったようにこの頃から雨がポツポツと降り始め、バスのフロントを濡らし始めた。三津からバスで50分の「駿河の湯」は左程広く無い温泉であるが、施設は清潔で湯量もたっぷりあり、1時間のんびりと脹脛を揉みながら疲れを癒したのだった。
入浴の後、三度バスに乗り込み新宿を目指す。雨は横殴りに変ってきた。しかし、東京に近づくに連れ、降っていた雨は雪に変り、いつしか本格的な雪となってきた。午後から雪の予報が夜にずれ込んだようだ。しかし、これはまずい!。新宿に着くと、電車が止まらない内にと、脇目も振らずあたふたと新宿駅へと急いだのだった。
今回の山登りは、天気が下山まで持ち堪えてくれたこと、そして、思いがけない中型バスへの変更でのんびり座って行けたこと等、嬉しい誤算続きで案外面白い山登りとなった。次回も良い意味での誤算があればと願っている(笑)。