年月日 2007/01/28(日) 天候 晴れ 場所 静岡県富士宮市 ルート 田貫湖畔駐車場→(15分)→小田貫湿原分岐→(15分)→小田貫湿原→(10分)→分岐→(30分)→国民休暇村富士→(10分)→湖畔駐車場 歩行距離(4.7`)、所要時間1時間30分(休憩時間含まず) その他 新春特別謝恩ツアーなるトレッキングツアーに参加してみました。これは日頃の愛顧に応えてC社が行う利益還元ツアーのようなものです。格安の旅行代金で参加できて、おまけに、お弁当、トン汁、漬物、果物など昼食を無料提供するというもの。また同時に旅行代金も抽選で無料にするというオマケまで付いています。参加者は大型バス8台、総勢350余名に及びその目論見は成功したようです。コースは基本的に田貫湖を1周するだけの平易なもので、富士山の雄大な姿を眺めながらのんびり歩くことができます。帰りの車中で行われたお目当ての旅行代金還元ビンゴ大会は、残念ながらハズレ。しかし、若手主体の活気のある面白いツアーで満足の行く結果となりました。
もう新年会でも無い時期なのだが、チョッと気になる新年会を見つけたので参加してみることにした。C社の山岳ツアーには彼此もう5回以上も参加していて、そろそろ社長から礼状が舞い込んでも良いかなどと冗談半分で思っていた矢先、C社のパンフに「新春特別謝恩ツアー」の文字を見つけた。招待では無いが、格安のお年玉料金でツアーを提供してくれるという。新年会なのにお酒の接待が無いのはチョッと寂しいが、トレッキングの後には現地のスタッフから温かい豚汁、茶飯のおにぎり、自家製漬物、温かい静岡茶のもてなしがあり、帰りにはミカンのお土産まで付いていて、おまけに抽選でツアー代金がタダになるという。昨夜雪山から帰宅したばかりで少々お疲れ気味ではあるが、出かけてみたかった場所でもあり、面白そうな企画に誘われて参加してみることにした。
題して「富士展望の新年会ハイキング」。場所は富士山の裾野、静岡県富士宮市の「田貫湖(たぬきこ)」である。周囲4`の田貫湖を1周し、希望者は田貫湖北岸の高原地帯に広がる小田貫(おだぬき)湿原の散策も可能で、帰りには白糸の滝も見学すると言う、歩程4〜10`、約1〜3時間のチョッと観光コース巡りの感も否めない平易なトレッキングツアーだ。
集合場所の上野駅前でC社のスタッフに聞いてみたところ、今回のツアーは大型バス8台、総勢350余名の大デレゲーションになると言う。ここ上野駅前から3台、新宿駅前から5台ものバスが一斉に田貫湖を目指すなど、考えただけでも開いた口が塞がらない。現地スタッフやC社スタッフの苦労は如何ばかりかと余計な心配をする。そんな心配をよそに、私の乗った1号車も総勢41名を乗せて上野駅前を7時45分に出発する。
バスは中央高速河口湖ICで降り、国道139号線を富士五湖(山中湖を除く)方面へ走る。途中、見落としそうに小さな「東恋路西交差点」を左折し、とても大型バスなど入れそうもないような細い道を道なりに1.5キロほど入ると、そこに「森の劇場」と呼ばれる大きな施設がある。ここはあのタレントの清水国明氏が作った1万坪のアウトドアパークで、敷地内では、トレッキング、釣り、MTBなどの遊びや、自然と触れ合えるモノ・コト・ワザ作り講座や、その他アウトドア関連のさまざまなイベントも随時開催されているという。少々前置きが長くなったが、ここに立ち寄ったのはトイレ休憩のため。通常であれば高速上のSAで簡単に済ませるトイレ休憩を、この面白い施設まで引っ張るなど、C社の若いスタッフの意気込みは感じられるが、年配の参加者の前では少々空振りに終わったような感も否めない。
バスは国道139号線に戻ると、再び富士五湖方面へひた走る。本栖湖を過ぎる辺りから右手の車窓には竜ヶ岳、雨ヶ岳、毛無山など富士・御坂・天子山系の急峻な山並みが覆い被さるように続く。左手の車窓には例年に無く雪の少ない富士山がくっきりと姿を現し始め、乗客から一斉に歓声が沸く。天気は薄日が射す空模様といったところで、富士山の全体像を見れるのは本当に久しぶりだ。
朝霧高原辺りから道は国道139号線を離れ、田貫湖や白糸の滝方面の脇道に入る。上野を出てから3時間後の10時45分に目的地田貫湖畔の駐車場へ到着する。添乗員から示された帰りのバスの出発時刻は午後2時だ。自由な時間は3時間しかない。下車すると夫々が思い思いにフリーなトレッキングに出発する。
私は田貫湖を反時計回りに廻り、途中から小田貫湿原に足を伸ばして往復し、田貫湖に戻って残りの外周を廻ってゴールをした後、お待ちかねの昼食の接待に預かろうというルートにした。
田貫湖を巡ると目の前には富士山が威風堂々の佇まいを見せている。田貫湖自体が富士山の裾野に出来た湖だから、当然目の前の富士山も馬鹿でかい。よく見ると、富士山の山体の正面には大沢崩れと呼ばれる大規模な侵食谷が見られる。最大幅が500m、深さが150mもあり、頂上の火口直下から裾野まで達している。大沢崩れの崩壊は現在も進行形で拡大しており、現在では1日あたり10トン積みの大型ダンプカー28台分に相当する275トンほどの崩壊量があるという。何とも痛々しい富士山の裏側の姿である。
田貫湖を1/4周ほどすると小田貫湿原へ向かう脇道に入る。15分ほど緩やかな斜面を登ると湿原のゲートが現れる。周囲は深い森であるが、ここだけは別世界のように開放的な景色が続いている。大小120を越える池が点在し、東西を貫くように木道も整備されていて、季節になれば珍しい昆虫も見られ、特に蝶は約70種、トンボは約30種も生息しているという。ただし、時はまだ池に氷が張っている厳冬だ。ワレモコウやノハナショウブなどの植物を観察することができる湿原も、今はただ枯れ草の生い茂る野原でしかない。立春の声を聞くようになると、ここにも新たな芽吹きが始まることであろう。
踵を返して田貫湖へ戻る。田貫湖の西岸からは何処を歩いても富士山が左手にくっきりと見える。それはそれとして嬉しいのだが、佇まいが単調で余り面白くない。雲に遮られたり、夕日に照らされた変化のある富士山が見たいのだが、まあこの天気と時間では無理であろう。しかし、雲が多ければ多いで文句を言う。人間なんて何と勝手な生き物だろうと改めて思う(笑)。
暫く西岸を歩くと、ダイヤモンド富士の撮影ポイントに着く。ここは、この時期、1年を通じてもっとも富士山が美しく見られことで有名な場所で、数多くのカメラマンと観光客が湖畔のデッキにたむろしている。条件が揃えば田貫湖畔に映る富士山「逆さ富士」や夕焼けに染まる「赤富士」を見ることができるという。ただし、時間的に夕日には早かったし、湖には風紋が出て逆さ富士も無理であった。
更に西岸を廻りこむと、もうそこはゴール地点だ。帰りの時間に制限が設けられていたため、かなりハイスピードで歩いてしまったようで、3時間で踏破する予定のところ正味1時間半で踏破してしまった。お腹もかなり減ってペコペコだ。ゴール地点にはテントサイトが設けられ、地元住民とC社スタッフがお約束のおもてなしの真っ最中だ。私も茶飯のおにぎり、トン汁、それにミカンを頂くと、目の前の芝生に座り込んで頂戴する。素朴な味わいの茶飯と暖かいトン汁が冷えた体に実に美味い。
昼食を終えてもまだ12時半だ。出発時間までのあと1時間半をどうするか悩む。まさか、もう1周するほどの余力は無い。仕方が無いので駐車場横にあるレストハウスで冷酒を引っ掛けたり、芝生の上でほろ酔い加減でうたた寝をしたりして時間を潰す。薄ら寒くなってきて目が覚めると1時半になっていた。そろそろバスに乗り込むことにしよう。
バスは2時に田貫湖を後にして次の目的地「白糸の滝」へ向かう。10分位で現地に着くが、取り立てて見物したい場所でもないので、写真を撮り用を足すとすぐさまバスに乗り込む。後は1〜2回トイレ休憩を取りながら東京へ帰るだけだ。
ところで、今回の新年会の目玉は何と言っても、ツアー代金を返してくれるというメインイベントだ。それは帰りの車中でビンゴで争われることになった。ビンゴ札が配られ、添乗員が数字を読み上げる。う〜む、なかなか揃わない。リーチにさえならない。そのうち後方から女性の声で「ビンゴッ!」の声が。畜生!、駄目だったかァ。次回のツアー代金の足しにでもしようと思っていたのにィ(笑)。その後、「鯵の開き」や「Tシャツ」や「マウスパッド」等の賞品を賭けてビンゴが続けられたが、結局リーチにさえなることなくゲームは終了したのだった。
今回の新年会という企画は、想像するにC社の若手を中心に計画されたものだと思う。それは若者ならではのアイデアが随所に散りばめられているからだ。森の劇場とのタイアップや田貫湖地域観光事業とのタイアップ。ツアー代金を安くしても、一部還元しても、それだけ数多くの参加者を集められれば、夫々が満足のいく結果が生み出せるという柔軟な考え方。若手の添乗員達のキビキビした動きを見ていて、彼らの前向きな姿勢に惜しみない拍手を送ると共に、これからの活躍を期待せずにはおられなかった。